ハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)とは、WiMAX端末における通信方式の一つでありもう一つの通信方式であるハイスピードモード(WiMAX2+)よりエリアが広いだけでなく、低い周波数帯域を利用しているため品質の高い通信が可能となります。一般的に周波数帯域が高いと電波の直進性が高く、透過性低くなるなどの特性があるため障害物などに弱いと言われていますがプラチナバンドと呼ばれる低い周波数帯域を利用しているハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)は障害物などにも回り込みやすい特徴があるので品質が高い通信といえます。
ハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)について※5G非対応端末
このページでの説明は基本的に5G非対応の端末(WiMAX2+とau 4G LTEに対応しているWX06以前の端末)の説明です。5G対応端末と加入できるプランに関しては内容が異なるのでこのページの最後に少し説明を追記しています。
ハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)についてもう少し詳しく紹介します。
WiMAX端末は現状通信方式としてはハイスピードモード(WiMAX2+)とハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)の2つ搭載とされており利用者が端末の設定で通信方式を選択して利用します。
なお選択といっても基本はハイスピードモード(WiMAX2+)になっており設定を変更することでハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)に変更できます。わざわざ変更する場合において電話などをする必要もなく利用者側が端末を操作して自由に変更が可能です。
なおハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)はネットワークの状況に応じ最適なネットワークに接続するとされておりハイスピードモード(WiMAX2+)が最適だと判断したらハイスピードモード(WiMAX2+)を優先接続します。
よくある内容としては端末の設定でハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)にしたにも関わらず、接続がハイスピードモード(WiMAX2+)になっているということがありますがこれは端末の故障でも、設定が悪いわけでもなくハイスピードモード(WiMAX2+)を優先する仕様となっているのでハイスピードモード(WiMAX2+)となっているのです。
メリット
二つの通信方式の違いは通信速度、エリア、周波数帯域、通信速度制限、利用料金に影響していきます。
ハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)の最大のメリットは高品質な通信が広いエリアで使えることでしょう。先程も紹介しましたが周波数帯域が低い周波数を利用しているのでハイスピードモード(WiMAX2+)に比べて電波をキャッチしやすくハイスピードモード(WiMAX2+)がエリア外の場所でも通信エリアが広いため使える可能性が高いです。
このように聞くとハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)で利用したほうがいいのでは?と多くの方が思うかもしれませんが通信速度制限、利用料金などのデメリットも。
デメリット!利用には注意が必要!
ハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)は通信方式としては非常に優れているのですが優れている分デメリットもあります。
- 料金が発生する※契約による
- ギガ放題に加入していても月間制限の対象となる
料金が発生する※契約による
ハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)利用時には月1,105円発生します。これはどういうことかというと利用したらその月はオプション料として請求されます。ちょっと使っただけでも発生しますし日割り計算とかもないので注意が必要です。
ただし契約方法によって無料となる場合もあって「auスマートバリュー mine」の加入している人は契約開始月や解約月を含めてLTEオプション料月/1.105円は発生しません。
ギガ放題に加入していても月間制限の対象となる
月間データ量上限ナシと記載されているギガ放題プランですが実はハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)で月間7GBを超えた場合は通信速度制限の対象となります。
ハイスピードプラスエリアモードで通信速度制限(月間7GB超)が適用された後は、ハイスピードモードの「WiMAX 2+」通信もその制限対象となります。<引用:https://www.uqwimax.jp/wimax/plan/gigahodai/>
これはかなりの注意点と言っても過言ではありません。せっかく月間制限がないプランにも関わらず端末に搭載されているハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)で月間7GBを超えたら通信速度制限の対象となってしまうわけです。しかもハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)だけでなくハイスピードモード(WiMAX2+)に通信を変更しても速度制限の対象となるわけです。
なお月間制限は3日間の通信速度制限とは違い通信速度がほぼ利用できないレベルの通信速度となります。3日間の制限は大体1Mbpsほどと言われているので頑張ればyoutubeが低、中画質くらいなら観れる速度です。
3日間の通信速度制限は3日間の合計パケット量が10GBを下回ったら解除されますが、月間通信速度制限は月末まで制限されますし、月末まで解除する方法がありません。
当サイトはWiMAX2+でのメイン利用を推奨
非常に優れた通信でエリアも広いのですがこのように強烈なデメリットが2つあります。なんといっても利用料金に関しては間違えて繋げただけでも発生するわけですし通信速度制限に関して月間7GBを超えたらほとんど使い物にならないぐらいの通信速度に落ちてしまいます。
”まだLTEオプション料が無料の方であればいいかもしれません”がそうでない方で月間7GBを超えたら、月額料金は高いのに制限になってからほとんどインターネットが接続できないという状況になるわけです。
よって当サイトとしてはこの通信方式の利用は基本的にはやめておくべきだと考えます。WiMAXを契約するならハイスピードモード(WiMAX2+)での利用を前提に考えるといいでしょう。
ハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)はどんな時に使うのがおすすめか
そんなにデメリットがあるのならどんな時に利用すればいいのか?利用方法としておすすめなケースをこんな感じです。
- 外出先利用メインで月間パケット量が少ない人
- 他のインターネット回線が引けない人でデータ通信量が少ない人
- ハイスピードモード(WiMAX2+)がエリア外で旅行先等で利用したい人
そもそも月間のパケット量が少ない人であれば月間7GBを超えることもないでしょうから高品質でエリアが広いハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)を利用してもいいと思いますし、旅行などで使いたいなどその月だけ割り切って使う場合などがおすすめの利用シーンではないでしょうか?
契約後は端末の通信切替方法に要注意
WiMAXルーターを契約後にまず当サイトとして確認してほしいのがハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)への通信の切替方です。誤って設定を変えないようにしなければいけないので必ず使い方を理解しておきましょう。
間違えて繋げてしまったら料金が余分に発生してしまうので要注意。
ルーターを利用する人が複数いる場合には使い方の周知を徹底しておく
他にもありえるケースとしては普段使わない人に貸した場合に誤って通信方式を切替えてしまう可能性があります。先程紹介したように端末側で通信を切替えるだけで利用できてしまいます。使ったら料金が高くなる可能性もありますから必ず利用する人に端末の操作で通信を切替えないように伝えておくといいかもしれません
レンタルサービスだとハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)は利用不可の場合がある
WiMAX端末をレンタルするサービスがありますがこのレンタルする会社によってはハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)を利用が許可されていないケースがあります。
理由は上記で説明した内容が要因だと思いますがレンタルサービスにおいては使えない可能性があるのでレンタル前に事前に確認しておくのが無難といえるでしょう。
このページではモバイルWiFiルーターの有料レンタルサービスを利用する場合の注意点をまとめてみました。もしレンタルを検討されているのであれば一通り確認してみてください。 モバイルWiFiルーター有料レンタルサービスを利用する時の注[…]
追記※5G対応端末のプラスエリアモードとは?
2021年4月8日から受付できる5G対応端末については加入できるプランがギガ放題プラスとなっており今まで加入できたギガ放題とプランが若干異なります。
さらに5G対応端末についてはスタンダードモードとプラスエリアモードを切替えて利用することになります。プラスエリアモードは従来のハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)とは異なり以下の通りとなっています。
ハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)とプラスエリアモードの比較
プラスエリアモード(5G対応端末) | ハイスピードプラスエリアモード(5G非対応端末) | |
月間通信速度制限 | 月/15GB | 月/7GB |
月間制限後の通信速度 | 月末まで最大128kbps※単位に注意 | 月末まで最大128kbps※単位に注意 |
3日間の通信速度制限 | 有(15GB)※スタンダードモード含 | 有(10GB)※ハイスピードモード含 |
3日間の速度制限後の通信速度 | 混雑時間帯1Mbps程度 | 混雑時間帯1Mbps程度 |
オプション利用料 | 1,100円(日割りなし) | 1,105円(日割りなし) |
月間データ容量超過後の制限の対象となる通信モード | プラスエリアモードのみ | ハイスピードモード(WiMAX2+)、ハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE) |
月間通信速度制限の解除 | 月末までなし※ただしスタンダードモードでの通信なら制限の対象とならない | 月末までなし |
3日間の制限の対象となる通信モード | 全て※ただし混雑時間帯のみ | |
3日間の速度制限の解除 | 3日間のデータ容量が10GBを下回るまで | |
申込み | 不要(利用したら請求) | 不要(利用したら請求) |
比較するとわかりますが制限が緩和されているのがわりかります。さらに月間通信速度制限後に回避する方法が今までのハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)ではなかったのですが、通信モードを切替えすることで対応ができます。
もちろんスタンダードモードがあなたの利用するエリアで利用できることが前提ですが利用者としてはかなりのメリットといえそうです。
ただどちらも3日間の通信速度制限がありこの通信速度制限に関しては制限になったらどの通信モードも対応となるので注意しましょう
まとめ
- WiMAX端末には基本2つの通信方式が搭載されている
- ハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)は非常に優れた通信方式
- エリアが広く、高品質な通信が可能
- ただ利用にはオプション料金月/1,105円が発生する場合がある
- 月間通信速度制限の対象となる場合がある
- 基本的にはハイスピードモード(WiMAX2+)での利用がおすすめ
- WiMAXを契約したら端末の通信方式切替方法を調べておく
- 複数人で利用する場合はハイスピードプラスエリアモード(au 4G LTE)を利用しないように周知しておく