このページではワイモバイルより2021年7月15日発売の5G対応モバイルWiFiルーターPocket WiFi 5G A102ZTについて端末の概要とおすすめできる人、できない人を当サイトなりに解説していきたいと思います。
正直この端末は罠があると思っているので検討している方はぜひ参考にしてください。
Pocket WiFi 5G A102ZTスペック
まず最初に端末のスペックとポイントを紹介したいと思います。スペックはワイモバイルの公式サイトを参考にしています。
Pocket WiFi 5G A102ZT
発売日 | 2021年7月15日 |
---|---|
メーカー | ZTE |
ディスプレイ | 約2.4インチ |
サイズ | 約141×69×15.9mm |
重量 | 約240g |
Wi-Fi規格 | IEEE 802.11 a/b/g/n/ac/ax |
Wi-Fi周波数 | 5GHz/2.4GHz |
連続通信時間※条件による | 5G:約5時間、4G LTE:約7.5時間、4G:約9時間 |
連続待受時間※条件による | 4G LTE(FDD-LTE):約630時間、4G(AXGP):約650時間 |
充電時間※条件による | 約180分(USB Type-C PD対応 ACアダプタ) |
バッテリー容量 | 5300mAh |
最大通信速度(下り)※条件による | 5G:2.4Gbps、4G:838Mbps |
最大通信速度(上り)※条件による | 5G:110Mbps、4G:46Mbps |
テザリング台数 | 30台 |
さてこの端末のスペック表からいい所や注意点を紹介します。※ソフトバンクでも同じ端末が販売していて中身は同じとなっています。
- ワイモバイルのモバイルWiFiルーター御用達メーカーであるZTE社製
- ディスプレイ対応なので操作性は抜群
- 5G通信は通信時間は短いので注意
- 大容量バッテリーを搭載している分重量は重い
- 通信速度には注意!あくまでもベストエフォート
- テザリング台数はあまり気にしなくてもOK!?
ワイモバイルのモバイルWiFiルーター御用達メーカーであるZTE社製
最近はHUAWEIの取扱いが少なくなりZTE製が多くなってきました。名の知れた会社ですしワイモバイルでは取り扱った実績も何度もあり特に相性が悪いとかいうのはなさそうな気がします。
なおワイモバイルは昔からHUAWEI製が圧倒的に多かったのですが最近はなくなってきました。
ディスプレイ対応なので操作性は抜群
この端末にはディスプレイがついていてタッチ操作で行うモバイルWiFiルーターとなるので、スマホの操作になれている人などは違和感なく操作することができると思います。
さらにディスプレイ対応ですからデータ通信量なども端末側で確認することができます。
5G通信は通信時間は短いので注意
最新の通信方式は古い通信方式と比べてバッテリーを消費しやすいです。今回のA102ZTは5Gと今までの4Gにも対応しており5Gでの利用であればバッテリーの消費が早くなるので通信時間が短くなります。
なお端末の理論上の通信時間は使用環境に大きく左右されるので表記よりも短いと思っておいた方がいいかもしれません。
大容量バッテリーを搭載している分重量は重い
ソフトバンクに限らず5G端末になってから重さが今までの2倍くらいとなっています。持ち運ぶ際にはちょっと気になる重さかもしれません。
通信速度には注意!あくまでもベストエフォート
通信速度は様々な表記がありますが3点注意してください。
- 最大通信速度は対応しているエリアと対応していないエリアがある
- 通信方式によって速度は異なる※例えば5Gエリアで5Gの通信の場合USBケーブル接続だと下り2.4Gbpsだが無線LANだと最大884Mbps
- あくまでもベストエフォートだから実際には通信速度は環境に左右される
通信速度は条件によって大きく異なりますから上記3点を理解した上で申込みしましょう。
テザリング台数はあまり気にしなくてもOK!?
テザリング台数が30台とかなり多い台数となっていますが当サイトはあまり気にしなくてもいいかなと思っています。
Pocket WiFi 5G A102ZT端末の特徴
- 5300mAhの大容量バッテリー
- 5Gに対応
- 急速充電対応で約180分で充電できる
- 約5秒での高速起動
- オプションでクレードル有
5300mAhの大容量バッテリー
大容量バッテリーを搭載しているのは5G通信だとバッテリー消費が大きいからだと思います。
なお大容量のバッテリーを搭載していることで先ほども紹介したようにモバイルWiFiルーターにしては重くなっています。
5Gに対応
この端末最大の特徴は5Gに対応しているモバイルWiFiルーターということでしょう。5Gに対応しているので今まで以上の高速通信でインターネット接続が可能となります。
ただ後でも紹介しますがエリアがまだまだなのと、せっかくの5Gだからこそ使えるパケット量が多いプランを用意してほしかったですね。
急速充電対応で約180分で充電できる
急速充電に対応しており約3時間ほどでフル充電が可能となるようです。充電が早いというのは何気に嬉しい機能ですね。
ただ急速充電については急速充電に対応している USB TypeーC 急速充電ACアダプタ[SB-AC20-TCPD]で充電する必要があります。
約5秒での高速起動
個人的に一番いいと思っている機能がこの高速起動です。WiFi接続したい時って早くつなげたい時が多いと思いますので5秒で起動してくれるのは嬉しい機能です。
オプションでクレードル有
オプション品でクレードルに対応してる端末となっています。有料ではありますがA101ZTとクレードルを組み合わせて使用するとLAN接続も可能になります。
ソフトバンクA101ZTとの違いは?
調べている方はもうすでに知っていると思いますがソフトバンクからも同じ端末が1日遅れで発売されています。名前はA101ZTという端末名となっていますが中身は同じ端末です。
昔からワイモバイルとソフトバンクは同じ機種を型番1つだけ変えて売り出すということはよくやっていました。
今回も同様に端末自体に違いはありません。ただし適用できるプラン等が違うのでもしこの端末を考えているのであればソフトバンクも一緒に考えてもいいかもしれませんね。
ワイモバイル A102ZT加入できるプラン、月額料金
次にこの端末が加入できるプランとその月額料金をご紹介します。注意してほしいのがこの料金というのは記事執筆時時点(2021年9月8日)におけるワイモバイル公式オンラインストアの料金シュミレーションをまとめたものになります。
端末代金も正規料金となっているので申込する会社、代理店、キャンペーン、ワイモバイルスマホ利用の有無によっては料金は変わってくることもあります。あくまで参考までにしていただき申込する先で必ず適用される料金を確認してください。
あとワイモバイルの現行プランにおいてアドバンスオプションというが非常に重要となってきます。さらに注意点もありますから後程どういうオプションなのか?どういったところに気をつけるべきなのか?を紹介しています。
端末一括の場合※アドバンスオプション加入なし
契約方法 | 新規 | 機種変更 |
---|---|---|
端末代金※一括 | 10,800円※オンラインストア新規限定割引適用時 | 28,800円 |
加入プラン | Pocket WiFiプラン2(ベーシック) | Pocket WiFiプラン2(ベーシック) |
制限なく利用できる月間データ量 | 月/7GB | 月/7GB |
直近3日間の速度制限 | 直近3日合計10GB | 直近3日合計10GB |
プラン料金 | 月/4,065円 | 月/4,065円 |
アドバンスオプション | – | – |
合計 | 月/4,065円+端末一括10,800円 | 月/4,065円+端末一括28,800円 |
端末一括の場合※アドバンスオプション加入あり
契約方法 | 新規 | 機種変更 |
---|---|---|
端末代金※一括 | 10,800円※オンラインストア新規限定割引適用時 | 28,800円 |
加入プラン | Pocket WiFiプラン2(ベーシック) | Pocket WiFiプラン2(ベーシック) |
制限なく利用できる月間データ量 | 月間制限なし※アドバンスモード限定 | 月間制限なし※アドバンスモード限定 |
直近3日間の速度制限 | 直近3日合計10GB | 直近3日合計10GB |
プラン料金 | 月/4,065円 | 月/4,065円 |
アドバンスオプション | 月/752円 | 月/752円 |
合計 | 月/4,818円+端末一括10,800円 | 月/4,818円+端末一括28,800円 |
分割(36回払)の場合※アドバンスオプション加入なし
契約方法 | 新規 | 機種変更 |
---|---|---|
端末代金 | 10,800円を36回払い※オンラインストア限定割引適用時 | 28,800円を36回払い |
加入プラン | Pocket WiFiプラン2(ベーシック) | Pocket WiFiプラン2(ベーシック) |
制限なく利用できる月間データ量 | 月/7GB | 月/7GB |
直近3日間の速度制限 | 直近3日合計10GB | 直近3日合計10GB |
端末分割代金 | 月/300円 | 月/800円 |
プラン料金 | 月/4,065円 | 月/4,065円 |
アドバンスオプション | – | – |
合計 | 月/4,365円 | 月/4,865円 |
分割(36回払)の場合※アドバンスオプション加入あり
契約方法 | 新規 | 機種変更 |
---|---|---|
端末代金 | 10,800円を36回払い※オンラインストア新規限定割引適用時 | 28,800円を36回払い |
加入プラン | Pocket WiFiプラン2(ベーシック) | Pocket WiFiプラン2(ベーシック) |
制限なく利用できる月間データ量 | 月間制限なし※アドバンスモード限定 | 月間制限なし※アドバンスモード限定 |
直近3日間の速度制限 | 直近3日合計10GB | 直近3日合計10GB |
端末分割代金 | 月/300円 | 月/800円 |
プラン料金 | 月/4,065円 | 月/4,065円 |
アドバンスオプション | 月/752円 | 月/752円 |
合計 | 月/5,118円 | 月/5,618円 |
ワイモバイル A102ZTの速度制限
次に通信速度制限をまとめてみました。基本的にはデータ量を超過した場合に通信速度制限となりますが、それ以外の速度制限もあるので紹介しておきたいと思います。
なおワイモバイルは現在モバイルWiFiルーターで加入できるプランは1つとなっています。プランが多くないのは消費者にとって迷うことがなくていいのですが少しだけ厄介な仕組みとなっています。
これから注意点も含めて解説しますがA102ZTを考えているのであればしっかりと理解した上で申し込むことをおすすめします。
月間通信速度制限
今現行のプランはPocket WiFiプラン2(ベーシック)のみとなっていますがこのプランは基本的に以下の制限が適用されることとなっています。
- 当月ご利用のデータ通信量が7GB
- 7GBを超過したら月末まで速度制限
- 制限後の通信速度は送受信128kbpsほど
- 解除する方法はデータを追加購入する(0.5GBごとに550円)、または翌月1日まで待つ
- 7GBを超えてアドバンスオプションに加入していればアドバンスモードでの利用なら月間制限はない
アドバンスオプションに加入してアドバンスモードで利用すれば7GBを超えて通常通りの通信で利用することができますが、このA101ZTの注意点としてアドバンスモードだと5G通信が利用できません。
アドバンスモードは5G通信ができないという罠
現行のポケットWiFiでは2つの通信モードがあります。
- 通常モード
- アドバンスモード
この2つの通信モードで5Gに対応しているのが通常モードとなっておりアドバンスモードは4Gに対応している通信となっています。よってアドバンスオプションに加入して月間制限なく利用しようとするならば5G通信は利用できないということになります。
せっかくの5G端末なのに5G通信は7GBまでしか利用できないわけですから正直残念というしかありません。
正直罠みたいな状況ですがオンラインショップで申込み時にアドバンスオプションを選択するとこのような注意喚起がでてきます。
容量無制限の「アドバンスモード」選択時は5G通信が利用できません
一応は知らせてくれるので契約時に知らずに申込みする方は少ないかもしれません。
3日間の通信速度制限
先ほど月間制限の解説をしましたがアドバンスオプション関係なく全利用者が該当する通信速度制限として3日間の通信速度制限というのがあります。これは3日間の合計パケット量が一定量を超えたときに該当するというものです。
- 前日までの3日間の通信量が約10GB以上
- 制限される時間当日18時から翌日1時まで
- 制御後の最大通信速度は約1Mbps
- 制限を解除するには直近の通信量が10GBを下回るしかない
- アドバンスオプションに加入しても制限される
データ通信量を購入して解除という方法はないので注意しましょう。先程の月間通信速度制限と大きく違うのが制限後の通信速度です。月間制限は全く使い物にならない通信速度ですが、3日間の通信速度制限は一応1Mbpsほどですし制限される時間帯は決まっているのでネットが全くできないわけではありません。
その他通信速度制限
月間通信速度制限、3日間の制限は知っている方もいますがその他にも通信速度制限はあります。これは制限される基準が利用者側にはわからない通信速度制限となっています。
●通信が混雑し、または通信の混雑が生じる可能性がある場合、ネットワーク全体の品質を確保するため、通信の種類及び内容にかかわらず、同じ設備を利用している通信量が多い回線から順に、通信速度を他の回線と同じ水準まで一時的に制御する場合があります。この通信速度制御は、混雑が緩和されるとただちに解除されます。
●ご利用料金プランの月間データ通信量に対する速度制限とは別途、通信品質確保のための速度制御があります。
<引用:https://www.ymobile.jp/service/info/tsushin.html>
要するに混雑して基地局に負荷がかかったら利用量が多い利用者の速度制限を行うというものです。先ほどもお伝えしたように制限となる明確な基準というのがわかりませんから注意してなんとかなるもではありません。
しかしこの制限についてはほぼすべてのワイヤレスインターネットの利用規約に記載があるものです。一応こうゆうのもあるということだけは知っておきましょう。
ワイモバイルPocket WiFi 5G A102ZTの注意点
- 5G(新周波数)はエリア限定で提供
- キャンペーンと併用不可のサービスがあるので注意
- アドバンスモードは5G非対応
5G(新周波数)はエリア限定で提供
5Gの恩恵を受けられるエリアはまだまだ少ないかもしれません。エリアを確認して自分が利用する場所が対応しているのか?今後の対応予定などを含めて確認するといいでしょう。
もし5Gエリアでなければ正直もっと安くて利用できるモバイルWiFiルーターもあるのであえてこの端末である必要ないような気がします。
キャンペーンと併用不可のサービスがあるので注意
3GBプランのキャンペーンは自動適用となりますが併用ができないサービスもあるようなのでその都度確認しておくといいでしょう。
たとえば適用不可とされているのは《新みんな家族割》《おうち割 光セット》などが該当するようです。
アドバンスモードは5G非対応
先ほども紹介したように月間制限を免除する方法としてはアドバンスオプションに加入してアドバンスモードで利用することだとお伝えしましたがアドバンスモードだと5Gに非対応となっていますから古い通信方式である4Gの利用となります。
せっかく5G対応の端末を購入したのにその恩恵を受けられるのは7GBまでということです。これは注意が必要です。
当サイトの結論
今後のサービス展開によっては変わってくるかもしれませんが端末のスペックや料金プランを見ただけですが万人におすすめできるプランではなさそうです。
理由は何度も紹介したように月間7GBまでしか5Gでの利用できないという点です。
5Gというのは高速通信が魅力だと思うのですが結局速度が速くても使えるデータ量が少なかったら特に意味はありませんよね。もちろんアドバンスオプションに加入していることが前提でアドバンスモードで利用するのであれば7GB以降も月間制限はなく利用できます。
しかしせっかくの5G端末ですからもっと月間通信量が利用できるプランもしくはオプションにしてくれたらよかったのにと当サイトは感じましたね。
A102ZTがおすすめできる人、できない人
先ほど万人におすすめはできないといいましたが一応当サイトなりにおすすめできる人も考えてみました。
おすすめできる人
- ワイモバイルのスマホを利用していてポケットWiFiを探している方
ワイモバイルスマホを利用しているのであればスマホ割引が適用になる可能性がありますから割引ができるのであればこの端末をおすすめします。ただし割引適用には条件があるので該当するかしないかは事前に確認することをおすすめします。
おすすめできない人
- ワイモバイルにこだわっていない人
ワイモバイルにこだわらなければ同等かそれ以下の料金でWiMAXのように通信速度制限が緩く5Gで利用できる通信量が多い会社もあります。正直今のワイモバイルの5GモバイルWiFiルーターの加入プラン、オプションは5Gに適したものとは言い難いです。
見直しがあると思うので今はあえてワイモバイルしなければならないという方以外は別のモバイルWiFiルーターをおすすめします。
まとめ
- ZTE社製の5G対応ルーター
- 端末性能は悪い所が見当たらないモバイルWiFiルーター
- アドバンスモードは5G通信に非対応
- 近々おそらくプラン、オプションの見直しはあるはず?
- ワイモバイルスマホを利用していてスマホ割引が適用になるのであればおすすめ
- あえてこの端末にする必要はないかも
- 今後のキャンペーンやサービス内容に期待